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プラットフォーム企業が20歳の女性に負ける

2026-03-26||鳥原 学

今朝の海外メディアのトップニュースがイラン戦争ではなく、プラットフォームの敗訴だったので少し驚いた。内容はアメリカの二十歳の女性が、自分が不安やうつなど精神問題を抱えるようになった原因として、MetaとGoogleを訴え、勝訴したというもの。プラットフォームが、意図的に中毒性をもたらす設計を行っていると裁判所が認め、両社に計600万ドル(補償的300万+懲罰的300万)という巨額賠償を支払うように命じた。

具体的には、無限スクロールやアルゴリズム推薦などの機能がユーザーを長時間利用に引き込み、不安・うつや身体醜形障害といった症状を引き起こしたと認定した。また原告は幼少期からSNSを使用し、年齢制限が実質的に機能していなかった点も問題視されている。プラットフォームの設計責任を認めた点は大きく、全米では数千件規模の同様の訴訟が進んでいるといい、裁判に影響を与えたり規制法ができる可能性も高いようだ。じっさい、年齢制限を法律化している国もちらほらでてきている。
もし設計に規制が設けられると、大人にとっても影響があるのではないか。インターネットが政治や社会に与える効果も変わってくるように思うのだけど。インターネットの設計原理そのものを問い直すきっかけの一つになるのかもしれない。

リテラシー教育の必要ということが良く言われるが、いまの情報速度や量、それに技術の進化はそれに追いつかない。ある程度人は適応しても、受けるプレッシャーはそれ以上だ。プラットフォームやメディア企業の公平性や透明性を、彼ら自身が高められるかが肝心だと思うのだが。

BBC  “Meta and YouTube found liable in landmark social media addiction trial” (MetaとYouTubeが、ソーシャルメディア中毒に関する画期的な裁判で有罪判決)