先日の授業での話。学生さんがチェキの写真を持ってきていて、机に並べたときのことす。別の学生さんが「ワクワクする方のチェキだね」と呟いた。
「ワクワクする方って?」
と聞くと、ここ最近発売されている、イメージを確認したてプリントできたり、スマホとBluetoothで接続できたりではない、シンプルな旧機種のことだった。
機能が充実して、便利な方はスマホと変わらないので、ワクワクしないらしい。
「じゃあ、あれらは売れないね」と聞くと、他の学生さんらもみな欲しくないという。
ちょうど日経新聞のデジタル版で、富士のカメラ事業が大幅な減益だという記事を読み、フェィスブックでシェアもしたところだた。記事には若い世代のチェキへの興味が薄れてきたからだという解説があったが、偶然にもその反応を直に見たように思えた。
もちろん、これは写真学校の学生さんらの反応であり、一般化はできないかもしれない。とはいえ、スマホ時代の若い世代が本当に欲しいカメラとはなにか、それを実感したのだった。
と同時に、メーカーが付加的機能をつけ過ぎてモノが売れなくなるということは、日本の家電の歴史を見ると度々あることだと気づく。同じ過ちをカメラメーカーは犯してきたのではないか。