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もうひとつの日常

2020-03-23||鳥原 学

昨日、公園まで散歩してみると、桜はまだ三分咲きほど。でもいつもよりも混んでいた。ことに若い世代の家族連れが多い。三連休でもテーマパークとかが閉園しているから、身近な場へと向かうのだろう。考えることはみんな一緒。

暖かな陽射しのなかで、子どもたちが走り回り、オタマジャクシを探して池を覗き込んでいる。まだ寂しげな木の下で、宴会はすでに始まっている。お決まりの春の風景に、なにか奇妙さを感じてしまう。

 

そういえば、ひとつだけ違っている。屋台がひとつも出ていないのだ。あの人たちも稼ぎ時を失ってしまったのだな。