髙橋和海さんの『愛しのユーカ』は、1986から93年にかけて撮影された女性のポートレイトは、そんな遠さを感じさせる。モデルの女性たちのファションとか髪型とか目つきとか、彼女らが置かれた部屋の雰囲気とか、なにより髙橋さんの眺め方とか。これは知っている、どこかで体験したという気分になる。思い出せない過去のシーンが急に蘇るようで、亡霊を見ている感じ。ちょっと、いや、かなりドキドキしてしまう。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA