日本列島にも意外と巨石文化・巨石信仰があって、連綿と受け継がれてきた。国東半島もそんな地域の一だという。
この地にお住いの船尾修さんの『石が囁く』は、その風景を撮っている。
過去と現在がひとつに溶け合って見えるのは、柔らかなモノクロムの描写だからだろう。

船尾さんと言えば、やはり同地の祭礼をテーマにした『カミサマ、ホトケサマ』を思い出す。
本書はその背景にある自然環境への理解を示している。

船尾さんもそうなのだけれど、アニミズム的世界に興味を持つ人って、意外に都会的環境で育った人が多いんですよね。

船尾修『石が囁く　国東半島に秘められた日本人の古層』

価格：1900円