7月末、香川県の直島にて、写真家・美術家の下道基行さんが主宰する「瀬戸内『 』資料館」のトークに参加させていただいた。
下道さんは戦跡や、旧植民地に残された神社跡の鳥居を撮影された『torii』シリーズなどで知っている方もいるように思う。2020年以降、コロナ禍で香川県直島に家族で移住し、地元の人々と協働しながら島のアーカイブを作るプロジェクト「瀬戸内『 』資料館」を継続されている。
その資料館で島に関する資料を集め、展示を企画し、島民の皆さんとさまざまな文化活動を実践されています。
今回、私とのトークのテーマは直島出身の中村由信について。
かつて私が中村について書いた原稿を読んだそうで、HPから連絡をくださった。
中村については、今や知る人も少ないと思います。戦後の1950年代、直島の銅精錬所に務めながら趣味で写真を始め、緑川洋一に師事し、さらに東京に出てカメラマンとして活躍。その間、宮本常一の薫陶を得て、瀬戸内の民俗を撮影しました。宮本を中村に紹介したのは、おそらく芳賀日出男ではなかったかと思う。
下道さんはその資料を収集、研究に取り組んでいます。私は当時の写真界の状況を解説しながら、二人で中村の位置づけを模索するという内容でした。けっこうマニアックですが、戦後のメディア状況、地方のアマチュア写真家の関係とその評価など、いくつものレイヤーで語るべきことはつきませんね。





そのトークの後には、下道さん主催の直島写真研究会の皆さんとの交流があり、これも刺激的で、たいへん充実した一日となりました。アートの島として知られる直島の、それを支える文化と人に触れられました。
また、いつか、伺えたらと思っている。